オーストラリア:Boral社、使用済み太陽光パネル由来のリサイクル砂をコンクリート製造に試験導入

2024年1月|オーストラリア
建設資材大手Boral(ボーラル)は、寿命を迎えた太陽光パネルから再生されたリサイクル砂を使い、コンクリート製造の試験を開始しました。この取り組みは、再生可能エネルギーと循環型経済の両立を図る、オーストラリア国内でも先進的なプロジェクトとして注目されています。
再生された砂は、Solar Recovery Corporation(SRC)が提供するもので、使用済みのソーラーパネルを細かく粉砕・処理した素材です。Boralはこのリサイクル砂をコンクリートに一部置き換えて使用することで、天然資源の使用を抑えると同時に、太陽光パネルの廃棄物削減にも寄与することを目指しています。
Boralのイノベーション部門責任者であるDr. Louise Keyes氏は、「この技術は、循環型資材の活用によってより持続可能な建設業界を実現する第一歩です」と述べています。また、SRCのCEOであるBrett Halliwell氏も、「寿命を迎えた太陽光パネルが再資源化され、再び社会に役立つ素材として活用される仕組みが重要」と語っています。
今回の試験では、建設現場での性能・品質・作業性を評価しており、今後の商業化に向けた実用性の検証が行われる予定です。
オーストラリアでは、2030年までに太陽光パネルの廃棄量が年間10万トンを超えると予想されており、同国ではこのようなリサイクル技術の確立が急務となっています。

https://www.boral.com.au/boral-trials-recycled-end-life-solar-panels-sand-concrete

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