台湾:廃棄太陽光パネルが公道まで溢れる異常事態、苗栗県が業者に罰金と改善命令
【苗栗県 2025年9月】
台湾・苗栗県にて、使用済み太陽光パネルの保管量が急増し、廃棄パネルが工場外の道路にまであふれ出る事態が発生。これを受け、苗栗県環境保護局(環保局)は当該業者に立入稽查を実施し、「廃棄物清理法」違反として行政罰(罰金)を科すとともに、改善命令を出しました。
現場では、大量の太陽光パネルのほか、アルミフレーム、破砕ガラス、シリコンチップなどが工場敷地内外に無造作に堆積されており、通行人の安全にも支障を来す状況だったとのことです。
背景と展望
台湾では近年、再生可能エネルギーの普及とともに使用済み太陽光パネルの処理・保管に関する課題が深刻化。特に苗栗県のような産業集中地域では、一部業者による不適切な管理や、回収・再資源化ルートの未整備が問題視されています。
環保局は、「再エネ普及は持続可能性とセットでなければならない」とし、今後も定期的な抜き打ち検査を実施していく方針です。
今回の件を受け、行政側は廃棄パネルの中間処理施設や再資源化のルール整備に乗り出す可能性も高まっており、台湾国内の太陽光リサイクル政策が一歩進む契機となるか注目されています。