全世界で注目される太陽光パネルのリサイクル市場。年成長率が約21%に。
2020年9月14日に、米調査会社リサーチ・ネスター(Research Nester)が世界の太陽光パネルのリサイクル市場は、2019~2027年に年平均成長率は約21.4%で拡大し、2027年までには3億2500万米ドルを超えるとの予測を発表しました。
国内でも問題視されている通り、太陽光パネルは、約30年のライフサイクルの後に大量の廃棄物が発生すると予想されています。太陽光パネルの埋立処理は汚染の原因になると考えられ、世界中で環境問題を引き起こすことが懸念されます。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によると、2050年までに世界中で発生する太陽光パネル廃棄物の総量は7800万tと推定されるとのことです。
そこで、多くの国で回収・リサイクルに向けた取り組みが進められています。地域別では、北米市場は地域の厳しいリサイクル規制と太陽光パネルの使用拡大により、大きく成長すると予想されています。(以下の図を参照)また、インドや中国など太陽光パネルの採用が拡大している新興国では今後数年間で大きな成長機会が生まれると予想され、アジア太平洋地域市場を後押しするといわれています。
米国・カナダの太陽光パネルリサイクル市場2018~2027年
(出所:リサーチ・ネスター)
一方、市場成長の阻害要因としては、太陽光パネルのリサイクルに関する研究開発には膨大な投資が必要となることや、太陽光パネルのリサイクルに必要な技術やインフラが不足していることがあげられます。
これらの課題を解決しながら、効果的な廃棄物規制と、太陽光パネルのリサイクル関連の投資が増加することで、将来の市場の成長を後押しされると期待できるのではないでしょうか。
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